会長・学校長挨拶アーカイブ
MESSAGE-ARCHIVE
- 2023年度
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会長挨拶
アフターコロナの同窓会活動に向けて
都丸 正樹(昭和44年卒)
3年にわたり翻弄された新型コロナウィルス感染症は未だ完全には終息が見えない中、昨年はロシアのウクライナ侵攻、急速な円安の進行やそれに伴う物価高騰など、新たな社会問題が沸き起こり、ウィズコロナからニューノーマルと呼ばれる生活様式が次々と生まれてきました。
この様な状況の中、昨年も同窓会のメイン事業である懇親会は中止とせざるを得ませんでしたが、総会、講演会につきましては今まで通り対面で開催し、講演会では平成7年卒で前橋工科大学准教授の安藤規泰氏を講師に迎え「昆虫とロボットで探る生き物の動きの仕組み」と題してご講演いただきました。また、新たな試みとして母校の現状をビデオに収録し、各支部をオンラインで結ぶパネルディスカッションとともに、同窓会員の皆様にYou Tubeでリアル配信いたしました。コロナ禍で会員相互の交流の場である懇親会は3年連続で開催出来ませんでしたが、前中・前高同窓会員のつながりと伝統の火を消すことなく、しっかりと来年度以降に引き継ぐことが出来たと確信しております。平成7年卒の大河原代表幹事を始めとする幹事学年の皆様には3年にわたりコロナの感染状況を見据えながら企画をしていただきましたことに、心から感謝と敬意を申し上げます。これにより恒例となっていた卒業後25年となっていた幹事学年は今年度から卒業後28年の皆様に担当していただくことになりました。
さて、桑の弓育英会につきましては、昨年度より公益財団に対する寄付として税制上の優遇措置が適用されることから、同窓会員の皆様のご理解とご協力を頂き、一昨年を上回るご寄付を頂いていることに感謝申し上げます。昨年度は在校生10名に奨学金を支給し、50件の部活動激励費を支給することが出来ました。重ねて感謝申し上げます。
同窓会ホームページにつきましてはすでにリニューアルが完了いたしました。年会費などの支払いや住所変更などの届け出をWeb上で、学年会や部活動OB会の連絡先や情報提供、さらには母校の最新情報なども配信してまいります。是非一度ご覧いただきご活用をお願いいたします。
今年度の総会につきましては、平成8年卒の幹事学年の皆さんに担当していただき、コロナ前の状態で企画していただいております。多くの方のご参加と、会員皆様の益々のご健勝をお祈り申し上げ、ご挨拶とさせていただきます。
学校長挨拶
前高ライフを楽しむ
二渡 諭司
同窓会の皆様には日頃から母校の教育活動に対しまして格別のご支援ご協力を賜り、心より感謝申し上げます。コロナ禍になり3年が経ちました。感染防止対策などコロナへの対応もノウハウが積み重ねられ、昨年度は蛟龍祭、優曇華、定期戦、修学旅行など本校で大切にしている学校行事を開催することができました。コロナ対応の一環として前倒しで進められた一人一台端末の活用も概ね順調で、生徒が授業のみならず休み時間や部活動などで端末を使う姿は今や当たり前の光景になってきています。さて、そのような中ですが、最近の高校教育では、生徒が社会で生きていくために必要となる力を共通して身に付けられるよう「共通性の確保」を図りつつ、生徒一人一人の特性等に応じた多様な可能性を伸ばすための「多様性への対応」を併せて進めることが課題となっており、本校も例外ではありません。本校はこの二つの課題を両立させつつ、将来社会のリーダーとして活躍できる人材の育成を目指さなくてはなりません。リーダーは幅広い知識を基盤とした高い専門性をもつとともに、多様な人々のそれぞれが置かれている状況に想像力を働かせることができ、自分と異なる意見を尊重しながら議論し前進することができなければなりません。そのような人材を育成するためには、やはり前高時代に三兎を追いながら多くのことを経験し、ポジティブ思考と人々に感謝する心をもって困難を乗り越えていく力を身につけさせる必要があると思っています。このポジティブ思考と人々に感謝する心、困難を乗り越える力は順番に身につくものではなく、同時進行的にスパイラル方式的に積み上げられていくものだと思います。生徒には、このスパイラルの過程を楽しみながら前高ライフを送ってほしいと願っています。私は生徒に対して本当の楽しさの実感は、友達とワイワイ・ガヤガヤやっているときではなく困難を乗り越えた先にあると話してきましたが、ポジティブ思考は困難をチャンス、次へのステップと捉えることです。『生きる勇気とは何か』の著者、岸見一郎氏はその中で、「何かが達成された時にだけ楽しめるというのではなく、むしろ、今、ここにおいて楽しんでいいのであり、それどころか、今ここにおいてしか楽しめないということである」と述べています。私も生徒、職員と共に今ここにある前高ライフを思いっきり楽しみたいと思っています。同窓会の皆様には、変わらぬご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます。
- 2022年度
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会長挨拶
コロナ禍における同窓会活動
都丸 正樹(昭和44年卒)
二年間にわたる新型コロナウィルス感染症との闘いは、昨年末には一時終息の兆しも見えたものの、年明けから新型オミクロン株による急速な感染拡大により、1日の感染者数として第五波のピークとなった昨年8月20日の約2万6000人を大幅に上回る過去最多の10万5000人を今年2月5日に記録しました。また群馬県も今年2月3日には過去最多の1192人を記録し、再びウィズコロナの生活を余儀なくされる状況が現在まで続いております。
この様な状況の中、同窓会活動の中心である昨年の総会につきましては、懇親会は一昨年に続き残念ながら中止とせざるを得ませんでしたが、講演会を本部主催とし、昭和56年卒の福田尚久氏(日本通信株式会社社長、前橋工科大学理事長)を講師にお迎えし、「机上の空論をつくる~業界構造変革への取り組み」をテーマに、大変革時代に生きる我々にご自身の経験を通してたいへん示唆に富んだ貴重なお話を頂きました。この模様は初の試みとしてYouTube でリアル配信を行い、多くの同窓生の皆さんにご覧いただきました。
今年度の総会につきましては、平成7年卒の幹事学年の皆さんには3年にわたって準備を進めてこられましたが、コロナ感染の終息が未だ不透明な現状に於いて、残念ながら懇親会は中止と決定されました。しかしながら、歴史と伝統を絶やすことなく、通常総会~講演会~幹事学年の引継ぎ式等につきましては、学校の様子も含めて広く県外、国外の同窓生に楽しんでいただける内容でオンライン動画配信なども今後検討して参りたいと思います。さて、桑の弓育英会でございますが、昨年2月12日に一般財団の法人登記が完了し、その後理事会、評議委員会を経て公益財団法人設立の手続きを行い、予定通り4月1日に設立が認可されました。認可手続きにあたりましては多くの同窓生の皆さんにご協力いただきましたことに心より御礼申し上げます。また、昨年度の支援は7名の奨学生と、好成績を残された15部31大会に激励金を支出いたしました。
結びに、コロナ禍の中、同窓会に対する皆様のご支援、ご協力に感謝申し上げますとともに、会員皆様の益々のご健勝をお祈り申し上げ、ご挨拶といたします。学校長挨拶
コロナ禍後を見据えて
二渡 諭司
同窓会の皆様には日頃から母校の教育活動に対しまして格別のご支援ご協力を賜り、心から感謝申し上げます。
本校着任からの2年間は新型コロナウイルス感染症に翻弄されました。昨年度は2年に1度の蛟龍祭が無観客での開催となったり、定期戦が分散開催となったり、更には2年生の沖縄への修学旅行も中止されたりと影響は少なくありませんでした。一方、一昨年度は中止された優曇華は関係者のみの参観として開催することができました。部活動も制限付きながら多くの大会が開催され、本校は囲碁部の県勢初の全国制覇や山岳部のインターハイ準優勝をはじめとして、例年に勝るとも劣らない成果をあげました。ただ、新年早々には感染者が激増するなど感染状況には波があり、先の収束を予測するのは未だ困難な状況にあります。
さて、コロナ禍で一人一台端末の時代が到来し、学習や部活動、学校行事のいわゆる「三兎を追う」手段が大きく変わろうとしています。オンラインで家庭にいながら授業を受けられる時代がこれほど早く訪れるとは想像していませんでした。授業での意見集約や宿題、連絡もオンラインで効率的にできるようになりました。体育館での学校行事も、場合によっては教室にいるまま参加できるようになりました。今後はICTがさらに浸透し、個別最適化も進んでいくことと思われます。しかし、本校の教育目標にあるような、理想を追求し努力する姿勢を育むことや、自然や文化を尊重する豊かな心を育んだりすること、心身の健康の保持増進に努める姿勢や自らを律する生活態度を育むことなどは、ICT化の追求だけでは実現することは難しいと思います。同じ空間で教師や友人と議論し、時には意見を対立させる中でよりよい方向を見つけたり、スポーツで競い合ったり、仲間を応援したり、一つのことをみんなで成し遂げたり……要するに教師や友人とともに汗を流し、泣き笑いする経験が欠かせないと思います。今後も学校での集団活動を通して様々な経験を積み、個性の伸張を図りつつ、良好な人間関係をつくる力を身につけてほしいと思っています。コロナ禍後を見据えて、様々な変化に対応した本校の理想とする教育を、教職員と生徒とが一緒になって作り上げていくための環境を整えていきたいと思います。
同窓会の皆様には、変わらぬご支援ご協力を賜りますようお願い申し上げます。